『葬送のフリーレン』においてすでに死亡が確認されているキャラクターを全てひととおりまとめました。
さらにそれぞれの死亡シーンが物語やフリーレンの心にどんな影響を与えたのか、背景・伏線・深層まで徹底解説していきます。
【人間編】死亡キャラクター一覧
ヒンメルの死
アニメ『葬送のフリーレン』公式サイト
© 山田鐘人・アベツカサ/小学館/「葬送のフリーレン」製作委員会
「後悔と『知る』ことの始まり」
物語の第1話にして、これ以上ないほど大きな転換点となるのが、勇者ヒンメルの死です。彼の死は単なる別れではなく、物語全体の価値観を静かに、しかし決定的に変えていきました。
彼は自分の死後、長命なエルフであるフリーレンが孤独に沈まないよう、各地に自身の銅像を残すよう手配していました。
「君が未来で一人ぼっちにならないように」という想いは、生前だけでなく死後にまで及ぶ、極めて深い愛情の形だったと言えるでしょう。
葬儀の場でフリーレンが漏らした、「人間の寿命は短いってわかっていたのに、なんでもっと知ろうと思わなかったんだろう」という言葉は、彼女自身の後悔そのものです。
そしてこの後悔こそが、魂の眠る地・オレオールを目指す旅へと彼女を突き動かす原動力になります!
この瞬間から物語は「冒険譚」ではなく、「人を知るための物語」へと姿を変えたように感じられました。
ハイターの死
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「恐怖を克服した『理想の大人』」
「生臭坊主」を自称しながらも、ハイターは最期の瞬間までフェルンの未来を案じ続けた人物です。
その姿は、未熟さと責任感を併せ持つ、非常に人間らしい大人像を体現していました。
実は彼は、誰よりも「死」を恐れていました。その恐怖から酒に逃げる弱さを抱えつつも、最後にはフェルンの前で「死ぬのが怖くなくなった」と語ります。
それは真実ではなく、彼女を導くためについた、優しい嘘でした。
さらに彼は、フリーレンに対して意図的に時間のかかる「偽の魔導書」の解読を依頼します。これはフェルンを弟子として託すため、フリーレン自身に覚悟を促すための策略だったのです。
恐怖から逃げながらも、最後は誰かの未来を優先した彼の生き方は、「理想の大人」とは何かを静かに問いかけてきます。
フランメの死
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「1000年先の弟子へ繋いだ『嘘』」
フランメの死は1000年前の出来事ですが、その影響は現在の物語においても色濃く残り続けています。
人類魔法の開祖として名を刻んだ彼女は、力そのものよりも「どう生き残るか」という思想を重視しました。
彼女が特に力を注いだのが、魔族を欺くための魔力制限という戦術です。
一見すると姑息にも思えるこの方法は、圧倒的な力を持たない人類が生き延びるための、極めて現実的な選択でした。
また、フリーレンに遺した数々の言葉や遺言は、彼女が未来で「後悔」することを見越した上でのものだったと考えられます。オレオールへと至る道を示したのも、フランメの周到な導きの一部でした。
歴史に名を残す偉大さと、一人の弟子の人生を左右する影響力。その両方を兼ね備えていた点に、フランメという人物の本質があるように思えます。
南の勇者の死
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「運命を受け入れた最強の男」
南の勇者は、「全知のシュラハト」との戦いにおいて、自らの死を予見しながら戦場へ向かった人物です。その選択は、恐怖や迷いを超えた、覚悟の結晶でした。
彼は未来視の能力によって、自分がここで命を落とすことでしか、10年後にヒンメルたちが魔王を討伐できない未来があることを理解していました。だからこそ、退くことなく剣を取りました。
七崩賢のうち三人を討ち、さらにシュラハトと相打ちに持ち込んだ戦績は、「人類最強」という称号にふさわしいもの。
彼の死は敗北ではなく、人類の勝利を確定させるための自己犠牲でした。
この死が胸を打つのは、力ではなく選択によって未来を切り拓いた点にあると感じます。
不動のブルグ(一級魔法使い)の死
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不動のブルグは、「動かないもの」に対する絶対的な防御を極めた一級魔法使いでした。その完成度は揺るぎないものであり、彼自身もまた、その理屈と実績に強い自信を抱いていました。しかし、その確信こそが、彼の視野を狭めていたと言えます。
彼は、「布を切る」という一点に異様なまでに特化したユーベルの感覚――理論ではなく、切れると信じ切る心の在り方――を最後まで理解できませんでした。
この死が象徴しているのは、魔法世界における「理屈としての防御魔法」が、「感覚としての切断」に一方的に踏み越えられた瞬間です。論理が感性に敗れたという構図は、魔法が必ずしも体系や理論だけで成り立つものではないことを強く示していました。
タオ、フリュー(マハトの知人)の死
タオとフリューは、ヴァイゼにおける有力者であり、黄金郷のマハトと「悪友」とも呼べる奇妙な関係を築いていました。
敵対でも服従でもないその距離感は、魔族と人間の共存の可能性を一瞬だけ感じさせるものでした。
しかし彼らは、マハトが「人類の感情」、とりわけ罪悪感を理解しようと試みた実験の犠牲となります。マハトに悪意はありませんでした。
それでも、共生を願う魔族が「理解」のために、最も近しい人間を何の躊躇もなく黄金へと変えてしまう。この行為は、善意や友情では埋められない、種族間の決定的な断絶を浮き彫りにしていました。
この出来事は、魔族がどれほど人間に歩み寄ろうとしても、その理解の仕方自体が人間とは根本的に異なるという、逃れられない現実を突きつけているように思えます。
ミーヌス(一級魔法使い)の死
ミーヌスは一級魔法使いとして名を連ねる実力者でしたが、その最期はあまりにも唐突でした。
北部高原にある「名もなき戦士」の墓所を調査中、突如として現れた主――ある戦士の亡霊の強襲を受け、反撃の余地すらなく命を落としました。
【魔族編】死亡キャラクター一覧
魔王の死
「全魔族の頂点にして『共存』を望んだ矛盾」
物語のすべての発端でありながら、魔王という存在はいまなお多くの謎に包まれています。
人類と魔族の長きにわたる対立は、彼の思想と行動から始まったと言っても過言ではありません!
魔王は「人間を知りたい」という純粋とも取れる欲求を抱いていました。しかし、その探求の末に導き出した答えは、「人類の半分を滅ぼす」という極端なものでした。
彼にとっての共存は、対等な理解ではなく、支配と選別を前提とした歪な形だったのです。
ヒンメルたち勇者一行に討伐された際の詳細な最期は描かれていません。
それでも、魔王の存在そのものがヒンメルという英雄を生み、フリーレンの1000年にわたる停滞を終わらせたことは確かです。
物語の「起点」としての彼の死は、善悪を超えて、この世界が動き出すために不可欠な重みを持っていたように感じられます。
断頭台のアウラの死
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「500年の慢心が招いた『自害』」
断頭台のアウラは、読者の間でも特に高い人気を誇る魔族であり、その最期は衝撃的という言葉に尽きます。
彼女の死は、魔族の価値観と限界を強烈に印象づけました。
彼女が絶対の自信を寄せていたのが、魔力の多寡によって相手を支配する「服従の天秤」です。
この魔法に依存しきったことが、結果的に彼女の視野を狭めました。
500年以上生きたという経験と自負が、フリーレンの「魔力を制限して隠す」という、1000年を費やした欺瞞を見抜けなかった最大の理由だったのです。
「アウラ、自害しろ」というフリーレンの冷徹な一言は、魔族には慈悲が通じないという現実を突きつけました。
同時に、この場面はフリーレンが「葬送」と呼ばれる理由を象徴する、作中屈指の名シーンとして強く印象に残ります。
この決着は、力の差以上に、時間と執念の差が生んだ必然だったと言えるでしょう!
クヴァールの死
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「技術革新に置いていかれた『天才』」
クヴァールは敗北者として描かれながらも、魔法史における功績は計り知れない存在です。彼の存在なくして、現在の人類魔法は成立しなかったとさえ考えられます。
かつて彼が生み出した「人を殺す魔法(ゾルトラーク)」は、人類に絶望をもたらしました。
しかし、彼が封印されていた80年の間に、人類はその魔法を徹底的に解析し、防御魔法を一般化させるまでに至ります。
クヴァールの死は、「魔法は研究と研鑽によって更新され続ける」という、この作品を貫くテーマを端的に示しています。
彼が圧倒的な天才であったからこそ、人類は必死に学び、積み重ね、ついには彼を乗り越えました。
そこには勝利の高揚よりも、時代に取り残された才能の哀しさが静かに漂っており、非常に印象深い結末となっています。
黄金郷のマハトの死
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「魔族が最後まで到達できなかった『感情』」
七崩賢最強と称される黄金郷のマハトは、作中で最も深く「人間との共存」を追求した魔族です。
その姿勢は、単なる興味や模倣にとどまらず、魔族という存在の限界を露わにしました。
彼は人間に強い関心を抱き、デンケンとの間に「師弟」あるいは「友情」に近い、極めて特異な関係を築きます。
対話を重ね、時間を共有することで理解に近づこうとしましたが、それでもなお「悪意」や「罪悪感」といった感情を、最後まで理解することはできませんでした。
最期は、かつて教え導いたデンケン自身の手によって葬られます。
この結末は、「どれほど長い時間と対話を費やしても、魔族と人間は根本的に分かり合えない」という、極めて残酷な結論を読者に突きつけました。
それでも死の間際に見せたマハトの表情や言葉には、確かに人間味を感じさせるものがあり、その矛盾こそが彼という存在の悲劇性を際立たせているように思えます。
アウラの配下(リュグナー、リーニエ、ドラート)の死
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彼らの死は、物語において「次世代であるフェルンとシュタルクの覚醒」を明確に示す重要な通過点でした。
単なる敵役ではなく、若い二人が自らの力を証明するための試金石として機能しています。
リュグナーは常に紳士的な態度を崩さない魔族でしたが、その本質は強い傲慢さにありました。
フェルンが放った「魔族を殺すためだけに特化した超速の魔法」の前に、魔法使いとしての誇りを徹底的に打ち砕かれながら敗北します。
この戦いは、フェルンがすでに一流の魔法使いであることを強烈に印象づけました。
リーニエは相手の動きを模倣する魔法によってシュタルクを追い詰めますが、最後に敗れた理由は極めて人間的です。
技巧ではなく、「重い一撃」を振り抜くために積み重ねた泥臭い努力の前に屈しました。この対比は、シュタルクの成長と覚悟を雄弁に物語っています。
ドラートはフリーレンを格下と侮り、暗殺を試みた結果、あっさりと返り討ちに遭います。「糸」で首を刎ねようとした瞬間に腕を切り落とされる幕切れは、フリーレンの圧倒的な実力を読者に再認識させる場面となりました。
慢心が命取りになるという魔族の典型例でもあります。
全知のシュラハトの死
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全知のシュラハトは、1000年先の未来を見通す力を持つ存在でした。
その視線の先には、同じく未来視を持つ南の勇者がいました。
二人はそれぞれ、「魔族が存続する未来」と「人類が勝利する未来」を天秤にかけ、互いの死が不可欠であることを理解した上で戦場に立ちます。
彼の死は単なる敗北ではなく、「魔族の未来を繋ぐための壮大なチェスの一手」であった可能性が極めて高いと考えられます。
その真意や全貌はいまだ完全には語られておらず、物語全体を通しても最大級の謎の一つとして、読者の関心を惹きつけ続けています。
この未解決性こそが、シュラハトというキャラクターの底知れなさを際立たせているように感じられます。
ソリテールの死
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ソリテールは「好奇心」という、最も人間に近い性質を持ちながら、結果的に最も人類に仇なした異端の魔族でした。
理解への渇望が、破壊衝動と表裏一体であった点が、彼女の本質です。
彼女は人類を「研究対象」として愛していましたが、その愛情は「解剖して中身を見たい」という残酷な好奇心に基づくものでした。
黄金郷の結界を巡る戦いでは、フリーレンをあと一歩まで追い詰めるほどの、圧倒的な力を見せつけます。
死の間際に漏らした「……あはは、ひどいな」という言葉は、「理解し合いたい」という願いが最後まで一方通行だった悲劇を象徴しています。
フェルンが放った超遠距離からのゾルトラークによって勝機を掴む展開は、緊張感と爽快感が同時に押し寄せる、屈指の名場面でした!
不死なるベーゼの死
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結界魔法の極致に達しながら、勇者一行の「絆」に敗れた魔族が、不死なるベーゼです。
彼の存在は、魔族の個の力がいかに完成されていても、乗り越えられる可能性があることを示しました。
彼は絶対に壊れない結界を張り、勇者一行を完全に閉じ込めます。
しかしヒンメルたちは絶望することなく、「いつかフリーレンが解析して壊してくれる」と信じ、戦い続けました。
この死は、「個の力(魔族)」と「信頼の力(人間)」という対比を鮮明に描き出しています。
フリーレンが「結界は魔法使いにとっての不可能の象徴」と語るたび、それを打ち破った彼らの行動の価値が、より強く際立ちます。
奇跡のグラオザームの死
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精神魔法という、ある意味で最も「魔族らしい」狡猾な戦い方を体現していたのが、七崩賢の一人、奇跡のグラオザームです。
彼は相手に幸福な夢を見せることで無力化する魔法を操りました。
勇者一行により討伐(生存の可能性あり)魔王討伐後に死亡したとされていますが、その詳細は1000年前の過去編や勇者時代の回想で語られ、読者に強烈な印象を残しています。
ヒンメルが見せられた「フリーレンとの結婚式」という偽りの夢は、「人間が最も欲する幸せ」を武器にするという、魔族の精神的な残酷さを象徴するものでした。
© 山田鐘人・アベツカサ/小学館/「葬送のフリーレン」製作委員会様より引用
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